サイクリストが見た、世界の自転車まちづくり・地域づくり

バルセロナのスーパーブロック計画

2025年7月27日

 しばらく東欧自転車旅に出ていましたが、帰ってきたのでブログを再開させていただきます。

 アントニオ・ガウディ設計のサグラダ・ファミリア大聖堂があることで知られたスペインのバルセロナは、「スーパーブロック」と呼ばれる都市計画でも知られています。
 スーパーブロックとは、交通量の多い通りで囲まれた複数の街区(ブロック)を一つにまとめ、その内部の車の通行を制限するエリアのことで、主な目的は次の通りです。

 ・歩行者・自転車の優先
 ・騒音や大気汚染の軽減
 ・公共空間の拡大(公園やベンチなど)

スーパーブロックの概念図
Agència d’Ecologia Urbana de Barcelonaより

 実際のスーパーブロックの中を見ていきましょう。

 一口にスーパーブロックと言っても、その中の道の造りは様々で、道によって制限速度10km/h〜30km/hと違います。
 次の写真の道には、植え込みのボックスが障害物として置かれ、カフェのテーブルと椅子も並んでいます。クルマは一方通行で、スピードを落とさせるためにハンプも設けられています。自転車は一方通行の逆走も可能で、やや見にくいですが、それを示す自転車マークも描かれています。

 日本の年配の人には懐かしいであろう、「ケンケン・パッ」も道路に描かれていました。ヨーロッパにもあるのですね。昔は日本でも子どもが道路で遊ぶことができたのですが……。

 交差点に植え込みのボックスやベンチが置かれ、小公園のようになっていました。

 ここは、右から歩道、双方向の自転車道、駐車帯(ごみ箱が置かれているところも)、一方通行の車道、そして歩道という造りになっています。

 オートバイの駐車帯があるところもありました。

 ここは車の制限速度が10km/hで、自転車が優先です。

 かつては道の真ん中は車道だったと思われますが、車の通行は禁止され、歩道と自転車道になっています。

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