サイクリストが見た、世界の自転車まちづくり・地域づくり
アメリカでは、地下鉄・トラムに自転車がそのまま載せられる
2025年2月1日
2024年4月から5月にかけて行ったアメリカで、私が訪れた大きな街は、ロサンゼルス、サンディエゴ、サンフランシスコ、ポートランド。それらの街すべてで、地下鉄やトラム(路面電車)に自転車がそのまま載せられました。いずれも自転車は無料です。
まずは、ロサンゼルスの地下鉄です。地下鉄と言っても街の中心部以外では地上を走っています。
扉の横に自転車、ベビーカー、スーツケースのマークが。
自転車や荷物が置けるスペースが確保されています。サイズは自転車がちょうど入る大きさ。写っているのは私の自転車です。
次は、サンディエゴのトラムです。
やはりドアに自転車マークが描かれています。
車椅子スペースが空いていれば、そこに置けます。
サンフランシスコの地下鉄にも自転車が載せられるそうですが、私は乗りませんでした。
サンフランシスコの中心から、シリコンバレーの中心のサンノゼ、さらにその先のギルロイまでカルトレインという列車が走っていて、シリコンバレーに行くのに使いました。
だいぶ旧型のディーゼル機関車が走っていましたが、2024年9月にサンフランシスコ−サンノゼ間が電化され、今は新しい電車になっているそうです。
やはり入口に「Bike Car」と書かれています。
7両編成のうち2両が自転車用車両です。2階建て車両の1階に自転車のスペースがあります。
自転車を載せるときは、駅で黄色いタグをもらい、それに自分が載せる区間の駅名を書いて自転車に結わえ付けます。他の人の自転車に重ねる場合は、タグを見て、自分より先の駅まで行く人の自転車に重ねるようにします。
こちらは、上の写真とは別の古い型の車両ですが、2階建ての1階のほとんどが自転車用スペースになっていて、真ん中が吹き抜けになっているという変わった形です。2階の両側にそれぞれ狭い通路と1列ずつの座席が並んでいます。
真ん中が吹き抜けになっているのは、車掌が切符を確認に来る際に2階に上がらなくてもいいようになっているためだとか。
この車両、日本の車両とは似ても似つきませんが、日本車輌製造が作っている日本製だそうです。
次はポートランドのMAXです。2両+短い1両が1ユニットになっていて、さらにそれが2つ繋がっている大型の路面電車です。街中では比較的ゆっくり走っていますが、空港など郊外まで延びており、郊外に出ると時速100kmくらいで走って行きます。
やはり扉に自転車マークが付いています。
自転車を立てて前輪を引っかけて固定するようになっています。
こちらは、ストリートカーと呼ばれる小型のトラムです。
特に自転車のための設備はなく、自転車を抑えて立っておくだけですが、自転車を載せられます。
今回の旅では、ロサンゼルスからグランド・キャニオンまで自転車で走り、グランド・キャニオン近くの街、フラッグ・スタッフからアムトラック(アメリカの長距離鉄道)でロサンゼルスに戻りました。
アムトラックは、自転車を荷物としてそのまま預けることで載せられました。
空港のように、大きな荷物は駅で預け、目的地の駅で受け取るシステムになっています。
次の写真はロサンゼルスのユニオン駅で列車から荷物を降ろしているところです。残念ながら自転車を降ろすところは撮れませんでした。
ただし、フラッグ・スタッフの駅で、自転車の載せられるか聞いてみたら、駅の窓口の人があちこち問い合わせた後にOKが出ました。自転車を載せるのはあまり一般的ではないようですので、アムトラックに自転車を載せてみようという方はご注意ください。
ページの一番上へ