サイクリストが見た、世界の自転車まちづくり・地域づくり
オランダ自転車政策推進の中心の街、ユトレヒト
2026年1月25日
ユトレヒトはオランダ第4の都市で、国のほぼ中央に位置しています。この街には、オランダのサイクリング政策・技術・文化のノウハウを世界に広めるためのネットワーク組織、Dutch Cycling Embassy(オランダ・サイクリング大使館)の本部があるオランダの中でも有数の自転車政策先進都市であり、前回紹介した世界最大の駐輪場がある街でもあります。
私がユトレヒトを訪れた2022年当時Dutch Cycling Embassyの代表を務めていたルーカス・ハームズさんから、ユトレヒトの自転車インフラを見学するためのセルフガイドツアー用冊子のデータをいただき、それに沿って街を走りました。
まずは、フレーデンブルク交差点です。写真の右上に見える建物は、ユトレヒト中央駅前のショッピングセンターです。ここはユトレヒトで最も交通量の多い交差点で、平日には1日平均32,000人もの人が自転車で通過するといわれています。自転車用の信号が設けられているのはもちろんのこと、自転車の走行位置も複雑に指定されています。現在、自転車道の幅は5mですが、北側の歩道の利用者が少ないことから、その分を拡張して7mにする計画があるそうです。

次の写真は、アムステルダム通りに設置されている「Flioライト」と呼ばれる装置です。横を走る自転車の速度を計測し、どのくらいの速度で走れば次の信号に青のタイミングで到着できるかを表示します。うさぎはスピードアップ、「いいね」マークはそのままのペース、カメはゆっくり、ウシは今回は青信号に間に合わないかもしれない、という意味だそうです。


カーゴバイクのシェアサイクルも見かけました。

車道とは分離された自転車道を走っていきます。交差点には自転車用の信号が設けられ、自転車に乗ったままでも押しやすい位置に押しボタンが配置されています。

次は、運河に架かる自転車・歩行者専用橋のダフネ・スキッパーズ橋です。橋の上は歩行者と自転車の通行空間が分離されています。
橋のたもとには、橋と小学校を一体化させた公園があり、自転車道は曲がりくねりながら小学校の上を通り、自転車でも無理なく上れるよう、ゆるやかなスロープになっています。


次の写真は「自転車通り」と呼ばれる道路で、標識には「クルマはゲスト」と書かれています。制限速度は時速30kmで、自転車が優先されます。クルマは自転車を追い越すことができますが、安全が確保できる場合に限られています。

クルマの速度を抑制するためのハンプも設けられていました。

住宅街に入る場所には、自転車の速度を落とさせるためのシケイン(狭窄)が設けられていました。
