サイクリストが見た、世界の自転車まちづくり・地域づくり
自転車先進都市ミュンスターの駅前駐輪場
2025年10月5日
ミュンスターは、ドイツのルール地方から北へ約60kmの場所に位置する、人口約32万人の都市です。
この街は、ADFC(全ドイツ自転車クラブ)が主催する「自転車に優しい都市コンテスト」で過去に2度優勝しており、自転車の交通分担率は実に40%に達しています。
ガラス張りのミュンスター中央駅の駅舎を出ると、目の前には同じくガラス張りの駅前駐輪場があります。
自転車の収容台数は3,300台。しかし、それでも足りないのか、周囲には追加の自転車ラックが設置されています。
ミュンスター中央駅
駅前駐輪場の入口
自転車は地下に収容される構造になっています。
日本の駐輪場でもよく見かけるように、2段式のラックが整然と並んでいます。
レンタサイクルも用意されています。
写真では、上段には子ども用自転車、下段には電動アシスト自転車が並んでいます。
チャイルドトレーラー(子ども用リアカー)も貸し出されています。
さらに、タンデム自転車(2人乗り自転車)や、リカンベント(寝た姿勢で乗る自転車)も利用可能です。
前部が車椅子仕様になっている自転車もあります。
カーゴバイク(荷物運搬用自転車)も貸し出されています。
荷物を運びたいときは、駅前駐輪場に行ってこれを借りればよいのです。
さらに、大型の荷台を備えたカーゴバイクもあります。
やや分かりにくいですが、横に2人並んで乗るタイプの自転車も!?
乗りこなすにはテクニックが必要そうです。
自転車用の自動洗車機も設置されています。
また、修理サービスも提供されており、朝の通勤時に自転車を預けておけば、夕方には修理が完了しているということです。
自転車用品の販売コーナーもあります。
ロッカーも完備されています。
レンタサイクルや修理サービスなどは、ヨーロッパの他都市の駐輪場でも一般的に見られます。
日本の駐輪場も、こうした便利な仕組みをぜひ参考にしてほしいものです。